おもと会のICTへの取り組み
医療・保健・福祉・教育の現場におけるデジタルトランスフォーメーション
おもと会グループでは我々が置かれている業界の今後を鑑み、現場で働く職員の『業務効率化』と患者様・利用者様さらには教育機関で学ぶ学生への『サービス・教育の質の向上』を目指して、積極的なICTの活用を推進してきました。今回の新型コロナウイルス感染拡大という未曾有のパンデミックに伴い、日常生活の変化を余儀なくされ(=ニューノーマル)、医療・介護・教育の現場も大きな転換期を迎えました。しかしながら今回の感染拡大はあくまでもきっかけであり、日本を取り巻く社会構造の変化に対応し、度重なる危機に対応できる「しなやかな組織」を形成する必要性は以前より叫ばれておりました。これらを強化していくためには、ICTの活用によるイノベーションが不可欠であります。また、医療介護施設におけるその持続可能性を追求するためにも、新たな価値の創出が必須です。まさに、「デジタルトランスフォーメーション=DX」の定義における、『デジタルをつかいビジネスモデルを変革するとともに、企業文化も同時に変革すること』が、求められるのです。
Office365の導入
おもと会グループでは、マイクロソフトの「Office 365」を全施設にて導入し、現場の職員はPC・タブレット端末・スマートフォンなどのデバイスを使い分けながら業務に従事しています。職員間・施設間におけるコミュニケーション環境は、ビジネスチャットツール「Microsoft Teams」に集約。共有データの管理及び稟議書・議案書の起案などについては「SharePoint」にて、各人のデータ管理は「One Drive」にて、 外部とのやり取りやスケジュールの共有・会議室及び備品の予約などに関しては「Outlook」を利用しています。
また、PT/OT/ST/介護福祉士/看護師を養成するおもと会グループの教育現場においては、「Office365 Education A1」を導入し、「PCやタブレットからオンラインで、教員への質問や相談」「動画でのオンラインコンテンツの閲覧」「教材、資料などのクラウドデータの閲覧や共有」といった環境を構築し、コロナ禍においても『学びを止めない』教育・学習現場を実現しております。
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オンライン化
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コミュニケーション
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ケアカルテの導入
おもと会グループでは、介護版電子カルテ「ケアカルテ(ケアコネクトジャパン)」を、全38の介護保険算定施設に導入しております。現場における「記録業務」から、保険請求及び利用者への請求書の発行などの「請求業務」までを一気通貫でクラウド管理しています。具体的な導入効果としては、おもと会サービス利用者様の「データの一元管理」「書式(用語)の統一」「施設間での記録の共有」「ペーパレス化」「移動時間の短縮(現場における直接入力)」「データのクラウド管理」「LIFE(科学的介護情報システム)への対応」など、非常に多岐にわたります。特に、訪問看護サービス向けシステム 「CAREKARTE Home Nursing」に関しては、おもと会グループとケアコネクトジャパンによる共同開発によるプロジェクトとなります。今後はさらに、請求事務の統一センター化も視野にいれながら整備を進めて参ります。
ケアカルテの導入の目的と効果
ケアカルテ導入の目的
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具体的な効果
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ケアカルテを全介護保険算定施設へ導入
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サービスの質向上・職員の業務効率化へ寄与
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RPAへの取り組み
ITシステムを構築することは、DXの推進に不可欠でありますが、業務の効率化が進む一方、高額な導入費用や保守料が発生する場合が多いのが実状です。そこで、おもと会グループではRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に着目しました。RPAとは「Robotic Process Automation」の略語で、これまで手作業で行ってきた業務またPCで行う定型業務であるキーボードやマウス操作そのものを自動化し、業務の品質向上と作業時間の短縮を実現する「ソフトウェアロボット」のことであります。
RPAは比較的コストを抑えて導入することができるため、高い ROI(投資収益率)への期待が高まります。 おもと会グループにおいては、RPA導入の目的を「現在アナログで行っている業務は、RPAを用いることで自動化し、業務のデジタル化の余地を探究すること」として、 富士通社と共同で「RPA推進プロジェクト」を発足して取り組みを開始しました。
ICT(RPA)導入へのプロセス
RPAによる定型業務自動化の流れ
(DX企業風土の醸成)
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病院全体の「困っている定型作業」を
抽出し自動化
RPAによって自動化される主な業務
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各々の業務の作業時間を時給換算し、
費用対効果を分析